湖に浮かぶ御堂から満月を観測

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桟橋のように湖面に浮かぶ浮御堂(滋賀県大津市)。琵琶湖を代表する観光名所の一つになっています。

浮御堂の創建については以下のように伝えられています。

『源信(恵心僧都)(942年 – 1017年)が比叡山横川から琵琶湖をながめると、毎夜、その光明の赫々(かくかく)たるを怪しみ、網でこれを掬(すく)いとらせると、1寸8分の黄金の阿弥陀仏像であった。よって魚類殺生供養のために阿弥陀仏像1体を造り、その体内にこれをおさめ、1000体の阿弥陀仏像をも奉安し、浮御堂を創建したという。』

浮御堂の正式名称は海門山満月寺浮御堂。満月寺とは風情のある名前ですね。お寺と湖と満月。出来ればその情景を見たいものです。

昔の人も月を眺めながら色々な思いを馳せていたと思います。浮御堂が創建された平安時代の天体観測とはどのようなものだったのでしょうか?

少し調べてみました。

平安時代、月や星を観測し、旧暦を作っていたのは安倍晴明に代表される陰陽師(おんみょうじ)たちだったとの事です。当時、日食や月食などの天文現象は、天からのメッセージだと信じられており、そうした現象を予測し、どう解釈するかは重大な政治問題だったようです。

天皇の補佐や、詔勅の宣下や叙位など、朝廷に関する職務の全般を担っていた中務省(なかつかさしょう)の陰陽寮には、暦を作る暦博士と占星術を行う天文博士が置かれ、賀茂氏と安倍氏が世襲していたとの事です。

月はいつの時代も暗い夜に明かりを提供してくれています。ほのかな明かりは風情を醸し出し温かい趣を与えてくれます。人の世界も同じで、ほのかな温かみをいつでも持っていたいものですね。

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