レオナルド・ダ・ヴィンチ
万能人と呼ばれ絵画、彫刻、建築、音楽、科学、数学、工学、発明、解剖学、地学、地誌学、植物学などなど様々な分野に業績を残した人物です。
小堀遠州(こぼりえんしゅう)は備中松山藩第2代藩主、のち近江小室藩初代藩主と言う大名の地位にありながらも茶道、華道、建築、作庭、陶芸、発明、書画、和歌などの多分野で活躍した人物です。
故に日本のレオナルド・ダ・ヴィンチと呼ばれています。
こんなに色々な面で才能があるなんて羨ましいですね。
話は変わりますが、南禅寺(京都京都市左京区)の塔頭(たっちゅう)の一つに金地院(こんちいん)があります。
※塔頭=禅寺で、大寺・名刹の高僧の死後、その弟子が師の徳を慕って、塔(祖師や高僧の墓塔)の頭(ほとり)、または、その敷地内に建てた小院
金地院は応永年間(1300年末~1400年初頭)に室町幕府4代将軍・足利義持(あしかがよしもち)が京都の洛北に創建したとされ、その後、徳川家康の片腕であり江戸幕府の外交僧でもある金地院崇伝(こんちいんすうでん)によって現在の位置に移築されました。
金地院の境内には崇伝が徳川家康の遺言により建立した東照宮があり、家康の遺髪と念持仏が祀られています。
また日本のレオナルド・ダ・ヴィンチ小堀遠州が設計した枯山水の綺麗な日本庭園を持ち備えています。
遠州作と伝えられる庭は多いのですが、確実な資料が現存する唯一の庭園はここだけだそうです。
ところでダ・ヴィンチと言えば「ダ・ヴィンチ・コード」と言う言葉が思い浮かびませんでしたか?
アメリカの小説家ダン・ブラウンの長編推理小説で映画にもなり話題を呼びました。
ハーヴァード大学で記号学、宗教象徴学を教えるロバート・ラングドン教授が絵画「最後の晩餐」を始め「ウィトルウィウス的人体図」「モナ・リザ」「岩窟の聖母マリア」などのダ・ヴィンチ作品に隠された暗号を解き明かしながら事件を解明して行くスリリングな内容です。
一方、日本のレオナルド・ダ・ヴィンチ小堀遠州は金地院の庭園に何か暗号を描き込んでいるのでしょうか?
質問形式で進めますね。
本堂の前面に敷き詰められた白砂は何を意味するのでしょうか?
答えは海洋を表わしています。
では、この石の集まりは何に見えますか?
答えは鶴です。
それでは、この石の集まりは何に見えますか?
鶴と来たら、そうです、答えは亀です。
この庭園は鶴亀の庭園と呼ばれていますから、予め何が表現されているか分かっています。
と言う事で暗号ではないですね(^^;
期待を持たせてしまい申し訳ございませんでしたm(_ _)m
暗号は隠されていませんが、庭を観覧する人の目を楽しませる工夫は織り込まれています。
どの部分なのでしょうか?
アイ・ストップとは人の注意を向けるように意識的に置かれたものを指し、日本庭園では石灯籠や石塔などがアイ・ストップの役割を果たします。
金地院の庭園にも中央に灯篭が置かれています。左右の大きな石組みに対して正面に小さな灯篭を置くことで遠近法を用いて、庭の奥行きを強調していると言う事です。
因みに鶴と亀の間にある長方形の石があるのですが、この石は東照宮を拝むために設けられたものです。
金地院に訪れた際は、色々な角度から庭園を愉しんで下さいね。
レオナルド・ダ・ヴィンチや小堀遠州のように多くの芸を持ち合せている人は限られています。
しかし「芸は身を助ける」と言うことわざがあります。
一芸を身につけておくと、何かの折に役に立ち、時には生計を立てる元になることもあると言う意味ですね。
自分には一つも芸が無いと言う人もいるかも知れません。
本当にそうでしょうか?
例えば、早起きが得意と言う人がいたとします。この人は朝早く起きた分だけ時間を有効に活用する事が出来ます。
今役に立たない芸でもいずれ役に立つかも知れません。
何でも良いので自分の芸を見つけてみましょう!
【English WEB】
http://japan-history-travel.net/?p=5225