紫陽花とお寺はどんな関係?

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2013.06.16-006-1.00 Japan_幸田_本光寺

日本各地には境内には紫陽花(あじさい)の花を多く植えている寺院が点在しています。これらの寺院はアジサイ寺と呼ばれています。

紫陽花の咲く梅雨時は気温の変化が激しいため、現在のように医療の発達していない時代には多くの病人や病死者が出ていました。そのため寺によっては死人に手向ける花とも呼ばれていたようです。

このような事から紫陽花は過去に流行病等があった地区の寺に多く植えられていたという事です。

医学の発達で流行病による死者が減った後も、紫陽花が挿し木などで容易に栽培できること、書画等でその美しさが目を引くことなどにより、日本全国の多くの寺で植えられるようになったそうです。

6月~7月頃が紫陽花の季節です。この時期を逃すまいと思い、アジサイ寺の一つ本光寺(ほんこうじ:愛知県幸田町)に行って来ました!

本光寺は徳川氏を支えた十四松平の一つ深溝(ふこうず)松平家の初代当主松平忠定(まつだいらたださだ)によって開基(開基=開山(かいさん):寺院を創始することを指す仏教用語)された深溝松平家の菩提寺です。

境内には徳川家康の名前が記された梵鐘(ぼんしょう)があります。鐘に近寄る事が出来たので探してみました。確かに「征夷大将軍徳川朝臣源家康」と刻まれていました!

紫陽花は土壌のpH(酸性度)によって花の色が変わり、一般的には「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤」といわれているようです。

古いお寺の質素な趣を色とりどりの紫陽花が飾る事により全体の風情をより一層引き立たせていました。1+1=2以上と言ったとこでしょうか。このような関係の大切さを訴える役割が紫陽花とお寺の関係なのかも知れませんね。

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