ごう音が鳴り響き水柱が吹き上がる!
その姿は当時の戦いを想像させてくれます。
壇ノ浦砲台跡(山口県下関市)には長州藩が使用したカノン砲のレプリカがその砲口を海に向け隊列を成しています。
今から約150年前、関門海峡を舞台に長州藩と列強四国(イギリス、フランス、オランダ、アメリカ)が馬関戦争(ばかんせんそう)を繰り広げました。
そこから更に遡ること約680年前の1185年。同じ地で源氏と平氏が雌雄を決しました。
そうです壇ノ浦の戦いです!
源氏方は源義経(みなもとのよしつね)、平氏方は平清盛(たいらのきよもり)の三男・宗盛(むねもり)と四男・知盛(とももり)兄弟が指揮を取り日本史上空前の合戦を展開します。
↑義経像
↑知盛像
この戦いは潮の流れがその勝敗を左右したと言われています。
壇ノ浦で両軍は衝突!
合戦の始まりです。
潮の流れに乗り矢継ぎ早に矢を射かける平氏軍の猛攻に源氏軍は押され続けます。
しかし、やがて潮の流れが変わって反転すると、形勢も反転!
劣勢に立たされていた源氏軍が攻勢に出ます。
勢いに乗った源氏軍に押された平氏軍は壊滅状態に。
敗北を悟った平氏軍は次々と海へ身を投じ勝敗が決まりました。
ところで、この戦いの行く末を決めた動物がいます。
その動物とは?
戦いの半ば1,000頭とも2,000頭とも言われるイルカの大群が現れ、源氏軍の船から平氏軍の船に向かって押し寄せて来きました。
これを見た平宗盛が陰陽師の安倍晴信(あべのはるのぶ)に占わせます。
晴信は「イルカの進む方向にいる軍が負ける」と予言します。
イルカの大群は方向を変える事なく平氏軍の下を通過して行きました。
イルカは超音波を発して、物体に反射した音からその物体の特徴を知る能力を持つと言われています。もしかしたら超音波で潮の流れを察知し平氏側に向かい始めた潮の流れに乗ったのかも知れませんね。
そして現代。。。。。
船舶の安全確保のために超音波を利用した潮流計が活躍しています。
関門海峡で最も狭隘な場所に面している壇ノ浦は幅約600m。潮流の流速も最速時には9ノット(時速約17km)を越える事もあり航海の難所となっています。
この難所を日に600隻もの船舶が往来している為、流速計は必須のアイテムですね。
さてさて、今も昔も潮の流れを読みとる事が重要な関門海峡ですが、一般社会の中にも風潮と言う潮が流れています。
物事の変化の速度が加速している現代社会においては風潮の行く末を読み解く事が上手に生きて行くヒントになるのではないでしょうか。
壇ノ浦に足を運んだ際には潮の流れを読みとる重要性を思い出しましょう!
【English WEB site】
http://japan-history-travel.net/?p=4795
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