青と緑のコントラスト。山の両側の景色を対比した時、全く異なる風景が眼下に拡がりを見せます。
青は日本海の海の色。山裾が直接海に滑り込むその景色は正に絶景!晴れた日には佐渡島(さどがしま)を見る事が出来ます。
緑は越後平野に拡がる雄大な田園風景。緑の絨毯がどこまでも続いています!
弥彦山(やひこやま:新潟県)の標高は634m。
この高さ聞いた事がありませんか?
そうです!東京スカイツリーと同じ高さです。
そして、その麓にある弥彦村は「戊儀穴」と呼ばれる風水パワースポットを形成しているそうです。
このパワースポットの中心的存在が弥彦山を御神体とする弥彦神社です!
弥彦神社の創建年代は不明。祭神は天照大神(あまてらすおおみかみ)のひ孫にあたる天香山命 (あめのかごやまのみこと)とされています。
古代から朝廷・武将等により手厚い庇護を受けて来た弥彦神社は江戸時代に入ると幕府より神社・寺院の領地(寺社領)として安堵(領有権の承認・確認)された土地、いわゆる朱印地となっています。
朱印地の名称は幕府より朱色の印(朱印)が押された朱印状に由来します。これに対し、大名は黒の印(黒印)を押していた為、大名から所領を安堵された土地は黒印地と呼ばれていました。
その後、明治に入って火災に遭いますが1916年(大正5年)に再建されて現在に至っています。
それでは弥彦神社の不思議探検ツアーへ参りましょう!
まずは神社の入口に当たる一の鳥居です。
この一の鳥居の柱ですが、なんと6cmほど宙に浮いています!
陸奥弘前藩(現青森県弘前市)の藩主である津軽信牧(つがるのぶひら)が江戸からの帰りの航路で嵐に遭遇した際に、弥彦山に向かって「助かったら船の帆柱を鳥居として奉納します」と願ったところ嵐は治まり無事帰国できたと言う事です。
しかし、その後城内に夜な夜な火の玉が飛びまわると言う異変が起こり始めました。鳥居の奉納を忘れていた事を思い出した信牧は直ちに鳥居を奉納したそうです。
宙に浮いている理由は浸水で腐ったりしないように浮かせて設置されたようです。帆柱を使ったから事から海の上を想像して建てたのかもしれませんね。
一の鳥居をくぐるとすぐ左手に玉の橋(たまのはし)と呼ばれる赤い橋が見えます。しかし、この橋は神様専用の橋ですから渡れませんのでご注意を。
参道を先へ進むと二の鳥居が現れます。
ここで二の鳥居をくぐる前に寄っておくべきところがあります。
聞いて驚かないで下さい。
な、なんと津軽信牧を悩ませた火の玉に出会う事が出来ます!
火の玉は「火の玉石」として表参道神符授与所前の一角に安置されています。願い事を念じながら持ち上げ、軽いと感じて持ち上げられれば望みが叶い、重くて持ち上げられなければ叶わないと言われているそうです。
皆さん、是非チャレンジしてみましょう!
さて、火の玉石の持ち上げにチャレンジしたら 御神木の椎(しい)の木を拝みましょう。
この御神木は弥彦神社の祭神の天香山命 (あめのかぐやまのみこと)が「この地が自分の住むべき場所ならば、根生じ、芽を出して繁茂せよ」と携えていた杖を地中に挿したところ、たちまち大木に育ったと伝えられています。
しかもこの御神木、明治期に大火に見舞われて焼けてしまった後に再び芽吹き見事に復活したそうです!
凄い回復力ですね!
ちなみに、御神木の近くにある宝物殿には志田の大太刀(しだのおおたち)と呼ばれる長さ2.2mの日本一の大太刀が所蔵されています。興味のある方は是非寄ってみて下さい。
さてさて、ニの鳥居を通過して拝殿へ向かいましょう。
参道を進むと隋神門(ずいじんもん)が見えて来ます。
この門をくぐると、さあ拝殿に到着です。
早速、参拝しましょう。
と、ここでストップ!
弥彦神社は二礼四拍一礼ですので注意して下さい!
なぜ四拍なのか定かではありませんが、とにかく二礼四拍一礼ですのでお間違いのないように。
ちなみに四拍する神社は他に出雲大社、宇佐神宮があります。
皆さん何をお願いしましたか?願い事が叶うといいですね。
参拝が終了したら弥彦山に登ってみましょう。
弥彦神社から無料バスで約5分。ロープウェー乗り場に到着です。後は一気に山頂へ!
冒頭で紹介した眺めを満喫して下さい。
これで不思議ツアーは終了です。
不思議な事も突き詰めていけば原因が分かるかも知れません。例えば電気の正体が分からなかった時代は雷も不思議なものの一つだったと思います。
不思議な事をありえないと言って拒絶するのではなく、関心を持って見る事によって新しい発見やチャンスが生まれるかも知れません。
弥彦神社は不思議の大切さを伝えたいのかも知れませんね♪