ストックホルムを拠点に活躍した日本の軍人

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2009.08.12-037 Sweden (Stockholm_From Stadshuset) ストックホルム_市庁舎から

間諜(かんちょう)とは、英語で言えばスパイ。敵対勢力などの情報を得るため、合法違法を問わずに敵の情報を入手したり、諜報活動などをする者の総称である。

日露戦争時に間諜として活躍し、日本を勝利に導いた裏の立役者がロシア帝国の首都サンクトペトロブルグの日本公使館駐在武官だった陸軍大佐・明石元二郎(あかしもとじろう)である。

100万円(現在の40-50億円)の工作資金を持たされた明石元二郎はその資金をロシア革命の運動家に供給し内乱を起こさせ帝政ロシアを崩壊の道へと向かわせた。

これが後にロシアの戦争継続を難しくし、米国のルーズベルト大統領が斡旋する日露講和会議の席に着かざるを得ない状況へと導いた。

日本が世界の檜舞台に一気に躍り出るきっかけとなった日露戦争の勝利。そしてこの勝利を手中にした当時の日本人の気品の高さとはいったい何だったのだろうか?

明石元二郎を始め軍人・民間人問わずこの当時の日本人を知る事が今の日本人のマインドに自信を織り込むヒントになるのではないだろうか?

さて、ストックホルムだが、ここは明石元二郎が間諜活動の拠点としたスウェーデンの首都である。

北欧のヴェニスとも称えられるストックホルムの街並みは訪れる者を魅了する。ヨーロッパの中にあって数百年間、地震や洪水など自然災害を受けず、他国からの侵略や占領、略奪に見舞われたことのない希有な都市である。

誰もが知っているノーベル賞の授賞式がある事でも知られる都市である。

もし、ノーベル賞にノーベル・スパイ賞なるものがあるとしたら(そのようなものが有っては困るのだが)明石元二郎は間違いなく受賞できるだろう。

写真=ノーベル賞授賞式後の公式晩餐会会場のある市庁舎の塔から撮影

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