好奇心が旺盛なことは人生を成功に導く要因の一つと言えるでしょう。
天下を統一した徳川家康も新しいもの好きで南蛮時計を愛用するなど晩年まで好奇心旺盛だったようです。
天ぷらの食べ過ぎが家康の死因となった話は有名ですよね。
天ぷらを食べたのも「最近、上方に面白いものはないのか?」と言った好奇心から来たものだったようです。
天ぷら説が本当であれば家康の場合、好奇心が旺盛過ぎて死に至ってしまったわけですから度を超すのも少々問題があることを示唆しているのかもしれませんね(^^)
天ぷらが要因で亡くなった家康の遺品は尾張、紀伊、水戸の三家に分配されたそうですが、その覚帳のなかに「すなとけい」とあるそうです。
砂時計の起源は明確になっていないようですが日本で砂時計の文字が書かれているのはこれが最初のようです。
やはり家康は好奇心が旺盛だったんですね。
さて、その砂時計ですが世界最大(2016年○月○日現在)の砂時計を仁摩サンドミュージアム(島根県大田市仁摩町)で見る事が出来ます!
全長5.2m、直径1m、砂の量は1t。
この巨大砂時計で計る時間は何分なのか?
答えは525,600分です。
これじゃー分かりませんよね(^^)
要するに1年です。
故に、この時計の名称は「砂暦(すなごよみ)」と名付けられています。
仁摩サンドミュージアムにはこの巨大な砂時計以外にも
一日時計、十日時計や
砂のオブジェ、
日本各地の砂の標本、
などが展示されており砂の知識を吸収することが出来ます。
また、砂を利用したちょっとした遊びも体験出来ます。私が訪問した時は砂を使ってハガキを彩る体験が出来ました。
↑色の付いている部分が砂です。シールを剥がして好みの色の砂をかけると出来あがりです。童心に帰って夢中になってしまいました(^^; 我ながら綺麗に出来たと感心しています。
更に、仁摩サンドミュージアムはテレビドラマ・映画・小説にもなった芦原妃名子さんの少女漫画「砂時計」にも出て来ます。
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ところで巨大砂時計は仁摩町にある全国有数の鳴り砂の浜「琴ヶ浜」の保全と環境保護を願って設置されたそうです。
そして、この琴ヶ浜の西の端から数百メートル進んだところに世界遺産石見銀山の構成資産にもなっている鞆ヶ浦(ともがうら)と言う名の湾があります。
実は仁摩サンドミュージアムのある大田市は石見銀山のある市なのです。
江戸時代前期にかけて最盛期を迎えた当時、世界の銀の1/3が日本で産出され、その殆んどが石見銀山で産出されていたと言われています。
石見銀山で産出された銀は陸送で鞆ヶ浦に運ばれた後、船に積み込み搬出され博多を経由して世界へ輸出されていました。
家康の生きた時代の経済規模は石高(米の生産高)で計られていましたが田圃の面積には限界があります。そこで、関ヶ原の戦いで勝利した家康は国内の金山や銀山の統制を始めたのです。
銀山に目を向けた家康の好奇心が莫大な資産を生んだ事になりますね。
このような角度から見ると巨大砂時計は家康の好奇心が導いて出来たと言っても良いのではないでしょうか。
石見銀山に行く機会のある方は漫画の舞台にもなった仁摩サンドミュージアムに寄って家康の好奇心に導かれて出来た巨大な砂時計を見学しましょう!